Jリーグ第3節東京Vvs千葉2
まずはホーム、東京ヴェルディ
9ワシントン 11平本一樹 22平野孝 7相馬崇人 8小林大悟 32小林慶行 2山田卓也 20李康珍 4林健太郎 5米山篤志 21高木義成
平野、相馬が張っている左サイドから起点を作っていく。バランスを取って逆の山田はサイドと言うよりボランチに近い仕事をしていたように思う。そのため右の前方のスペースは2トップの平本が主に使い、残るワシントンが中央に張る形がメインだった。ダブル小林を中心に中盤で主導権を握るのが狙いだろう。アルディレス監督の基本はパスとリズムを大事にするポゼッションサッカー。
しかし前半1分、早くも先制ゴールを奪ったのはアウェイのジェフい千葉らだった。
18巻誠一郎 10ハース 22羽生直剛 29水野晃樹 2坂本將貴 6阿部勇樹 7佐藤勇人 3斎藤大輔 5ストヤノフ 27水本裕貴 17櫛野亮
左サイドからハースが切り込み中央へ、坂本あたりがからんで逆へ流れそうになったボールを巻がフリーであっけなく流し込んだ。その後もヴェルディを押し込むジェフ。
注意すべきワシントンはスプリント能力と読みを生かした足元の守備が良い(らしい)ストヤノフが前への飛び出しを警戒し、残りのセンターバックあるいはボランチがくさびとなるパスを警戒する2段構え(ワシントン対策としては当然)。そしてFW陣も加勢したプレッシャーでヴェルディの命である中盤でボールを奪い、そこからカウンターを仕掛ける。しかしそのカウンターが特徴的。一見、カウンターには見えないほど遅いのだ。
一般的にカウンター戦術とは相手が攻めに比重を置いてきた所に、薄くなった守備陣を狙い少数精鋭で手数をかけず素早くゴールへ攻め込むモノだが、ジェフのカウンターは守備から攻撃への意識の切り替えは素晴らしく早いものの、ゴールよりむしろサイドへサイドへドリブルやパスで流れ、そこからさらにサイドへフォローが回り、とことんサイドからじわじわ進んで行く。このような形のカウンター、他にもどこか使っていたような気がしたが、それがどこだったかすぐ思い出した。それほど似ていたのだ。日本代表が苦しんだオマーンやバーレーンのような、中東のチームに多い戦術なのだ。
ボールを奪うとすぐさまサイド(左のハースあるいは右に流れた羽生、水野)へボールを送る。あるいは一旦、巻へくさびを入れたりもするが、それもサイドへ流す事になる。ヴェルディの守備陣がチェックに行き、一旦サイドでボールの勢いを止めさせた所で「カウンターを防いだ」と思った瞬間が命取りだ。
この手のカウンターはある程度サイドへ切り込んだあとに、満を持して中央(あるいはしつこくサイド)へFW、トップ下、ボランチと次々と時間差で飛び出してくる。少数精鋭に見せかけて第2波、第3波と余波のあるカウンターなのだ。
これに完全にハマり、ヴェルディは前半15分にも失点する事になる。ゴールを決めたのがサイドでボールを奪ったハースの後に上がってきたボランチの阿部である事になんら不思議は無い。
これで2点差。ジェフの一方的な展開になるのかと思いきや、ここからヴェルディが反撃に出る事となる。